身体の具合はいかがですか?「ハイ、おかげさまで」と応えるのが日常会話である。これは英語圏では「Thanks to God」または「By grace of God」であろう。とすれば日本人の心に根づいている心情として、神信仰があるということになる。それも大いなるものへの感謝の気持ちである。韓国人や中国人は「自分の努力でやったんだ」が本心で、日常会話で「おかげさまで」はない。韓国人の呉善花女史が「日本の美風」の中で他者の援助への感謝の気持ちくらいだろうと思っていたのが、そうではないと気づいたそうだ。つぼみが花開くのは、花自身の働きではあるが、同時に自然の力の作用であるという夏目漱石のエッセイから、日本人の自己のあり方に気づいたという▶日本人自身が気づかないで、ごく当たり前としていることが、神信仰そのものである。世界の霊的最先端(神に近づく極意)にいる自負は恵みであり賜物である。あがないの賜物である。神信仰からは謙虚さが生まれる。武士の情けもそこから生まれている。惻隠の情、礼、仁、忠孝、死んでこそ命ありは、イエスの十字架あっての命。

著者紹介

畠田 秀生
畠田 秀生

聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。