“告げ亙る(亘る=細部にわたる)かけの八声に久堅(ひさかた)の 天の戸あけて春は来にけり”と吉田松陰。かけ、とは鶏のことである。天の岩戸を開くために鳴いた鶏(ニワトリ)だ。鶏は夜明けを告げる鳥、光を招く鳥である▶晴れ晴れとした世を待ち望んで鳴く鳥を志士の現れに託して詠んだ。私たち日本人の行動規範としての筆頭は、日本神話に出てくるアマテラス大神であろう。年間伊勢神宮に六百万人が詣でる。天の岩戸から出てくるのだから、横穴式墳墓に葬られていた▶岩戸が開けられて復活したのがイエス・キリストである。歴史はヒストリー(History=His story 彼の物語)であると聞いた。彼の存在の確かな足跡は聖書にある。十字架の死と復活が福音だ。その方の化身でもあるかのように古事記にシンボル化した神として存在するのが日本国の象徴の根っこアマテラスか。世を照らし、天を照らしたのはイエスその方だと世界の声は言う▶ペテロの三度拒否と回復を告げる鶏の声。この神秘を解き、日本の夜明けの鶏声となるのは誰?

著者紹介

畠田 秀生
畠田 秀生

聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。