日本は家、欧米は個だ。儒教が重んじられている韓国、中国にも紋はない。ヨーロッパの貴族と日本だけに家紋がある。いま一つイスラエルの十二部族に紋がある▼宮崎という犯罪者は、死刑判決を聞いたとき「何かの間違い」と言った。彼の家族は離散、父は自殺という結果を招いたその悲劇は、家を考えさせる。何かの間違いですまされない。 個の罪は、父、母、兄弟姉妹を巻き込み苦しめる。親族一同が恥を負い、ひとりの負のために顔を覆う。個は家族によって生かされている。個は社会にあって貢献する意義を負っている▼夫婦別姓など、問題以前の問題。神のことばは「男はその父母を離れ、妻と結び合い、ふたりは一体となる」と明々白々▼欧米の個は、キリスト教の思想的恩恵によって支えられている限り共同体の力も働いて、個の行動を自制し抑制し道徳的水準を保つ。だがその影響力がなくなると欧米は果てしない暴力的結末と破壊的悪魔の化身と化す。偽キリスト教にかぶれて、個を無にする意味の深さを知る日本人サムライが底の浅い西洋キリスト教に甘んじている世界的傾向になびくとは悲しい。家を基とする思想が廃れ始め、個を重んじる思想の底の浅瀬で泳ぐ幼児となる。

おそろしや 冬の寒さの 一人旅

著者紹介

畠田 秀生
畠田 秀生

聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。