同じ歳の親友ジェイムスが「狭心症」で入院した。メールで知らせてくれたのでそんなに深刻ではないようだ。ひ弱で体力に自信ない私と違って頑健な体の持ち主、彼の別荘で重い鉄アレイを両手で水平に保つ勇姿をまぶしく見た
▼ときおり朝食後、私たち夫婦はテーブルを囲んで彼の聖書注解を聞く。四人が首垂れてお互いの友情を感謝し、心にかかる人たちのために祈る
▼かつて友であった同労者が律法主義に走り、パリサイ人となっているのを憂う私が、何ができるのだろうかと彼に振ったところ、イエスのことばを引用した。「彼らのことは放っておきなさい。彼らは盲人を手引きする盲人です。・・・・」マタイ十五章だ。確固たる態度をもつことだと注解した
▼二五年前、律法主義に走った友人に手紙を書いても封も切らずに送り返されてきた。その彼が五年前にパリサイ人をやめたと聞いた。そこで捨て置けず、「どうしてる?」と一ヶ月前に手紙を出したが返事がない。彼が夢に出てきて隣に座って笑った。彼も同じ歳、天に戻る前に新元号の、令である麗しい和、令和を切に願う五月(さつき)晴れ初元号の月としたい。
著者紹介

- 聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。
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